非常に読みやすい本だった。
どこかで「2時間で読めた!」ってのを見かけたけども、そんなに早くは読めなかったけど・・・。

はじめてのスクラム本

僕にとってはじめての「スクラム」に関する本だった。
アジャイルな開発手法のフレームワークの一つと聞いていたけども、意外と独自に考えられたルールがあるなといった印象を持った。
例えばリリーススプリントを別で設けるとかっていうのは、アジャイルを取り入れやすくするには良い提案だと思う。

あと、ロールがシンプルに3つに分けられている点やプロダクトオーナーってどんな人が良いのか具体的な説明があったのも良かった。
意外とプロダクトオーナーを誰にするかの人選って難しいところが多い気がする。

具体例や実践例が豊富

とにかく、思想は考え方はわかったけど、じゃあ具体的には何から始めればいいんだ?って人には最適だと思う。
やはり何事も始める時には、型みたいなのがあるのは参考になるし、非常にありがたい。

内容的には、マンガも多く文字も大きい為、そんなに深いといった印象はないんだけども、とても実践的で具体的な説明が並んでいるのがとても良いと思う。
ワークショップから生まれた本というのが、こういったところで反映されているんだなと思った。
これからはじめてスクラムマスターとして、プロジェクトにスクラムを取り入れていきたいと思う人には、うってつけだと思う。
僕もこのマンガの主人公みたいになれたら良いなー。

複合ケースの場合

でも、ちょっと後半辺りから「こんな場合はこうしよう」みたいなプラクティスが多くて、色んな要因が複雑に絡んだ時はどうすればいいんだろ?ってちょっと思った。
何を優先するべきかは、ケースバイケースなんだろうけども、ある程度の指標だったり、具体的にこんがらがちゃったケースの事例紹介がもっとあっても良かったかなと思う。
まあ、実際のワークショップに参加すれば良いんだろうけどね。

本の読みやすさって大事

あとこれは個人的な感想なんだけど、こういった分かり易い本の場合、思考に時間が使えるのがとても良いなと思った。
ちょっと難しい本だと、内容を理解するのに手一杯になってしまい、実際に具体的なイメージを持てないことも多い。
でもこれぐらい優しく書かれていると、文章中に思いついたことをそのまま考えることが出来たりして、トータル的には時間はかかってしまうけど、とても有意義だなと感じた。

多分、実際にスクラムをやる時に、この本はとても参考になると思う。
けどやっぱ、実際に手を動かさないとわからないことも多いだろうな―。
なので、今度近くでワークショップがあったら是非参加したいなと思った。

これならちょっとモチベーション低い人にも薦められそうだし。
入門書としてとても良い本だと思う。