ピープルウエア 第2版 - ヤル気こそプロジェクト成功の鍵

以前読んだ「デッドライン」が面白かったので、著者の代表作として有名な本書を読んでみたんだけど、なかなか考えさせられる内容だった。
「デッドライン」とは違って、小説形式ではなくエッセイ集。
内容もオフィス環境やらどんな人材を採用したら良いとか、プロジェクトのチームビルディング周辺を幅広く網羅している感じ。

オフィス環境について

この本に書かれている「より良い環境」を読みながらイメージしていたら、いつかのテレビ番組でみたPixarのオフィスを思い出したりした。
一人ひとりに個室が割り当てられて、自由に自分の空間をカスタマイズ出来る環境をみて、憧れもしたし、それに対する責任の大きさも感じることが出来た。
それに比べれば、自分が今まで身を置いていた環境は、とても褒められたものじゃないと思うんだけども、身分相応な気がしないでもないのが、なんだか切ない。

チームについて

結束のあるチームを作ることの難しさを再認識した。
どのチームや組織にも当てはまるような銀の弾丸法則はやっぱり無かった・・・。
如何に良いチームを作るかというのは、経験も必要だけど閃きというか創造力もかなり大切な気がした。
あと、メンバーを信じること、これだね。
結局自分でやってしまう人というのは、これが出来ていないんだろうなと思う。

チーム内の競争

チーム内の競争は、プロジェクトチームには無い方が良いというのは、面白い発見だった。
チームというと確かにスポーツのチームをイメージしがちだけど、合唱団の方が近いってのは、なるほどなと。
確かにスポーツのチームってレギュラー争いとか大変だし、1人でゲームを決してしまうことも多々あるしね。
相互にコーチングする雰囲気を作ることは、非常に大切だなと思う。

コミュニティの形成

コミュニティを如何に構築するかという話は、非常に興味深かった。
普段、論理的な考え方ばかり求められている中で、情緒的な手法の大切さに気付かされた気がする。
この部分、自分に一番欠けている部分でもある気がするので、耳が痛かったかな。
チームも1つのコミュニティと考えると、町内会の活動からでも学ぶことはあるのかもしれないなって思えてきて、色々楽しくなった。
けど、日本という国自体からコミュニティは減っている気がするのがちょっと気にかかるな。
コミュニティというのは、運営するのも参加するものコストがバカにならないので。

自分が死ぬ直前に考えること

この話が出てきた時にハッとされられた。
人生の最期に振り返ることの中に、今のところ仕事の事は出て来ない気がするなあ。
それは、今までの仕事や職場の中にコミュニティが存在しなかったからかもしれない。
最後の最後になかなかガツンと来る話題だった。

まとめ

書いてあることは結構理想論的なことが多い気がする。
エンジニアである僕にとっては、特に耳触りの良いことばかり書かれている気がしないでもない。
けど逆に考えれば、エンジニアの自分にとって「良いなあ」と思えることを積み重ねていけば、確かにチームメンバーはモチベーションを高く持つことが出来るのかもしれない。
信頼出来るメンバーとチームも構築するといのが、とりあえず一番の近道なんだろうなと思う。

読み易くて緩そうだなと思っていたら大違いだった。
また読み返すことがありそう。
表面的には取っ付き易いけど、意外と核心を突いている気がする良書でした。