Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

気になったところ

HRT

  • Humility - 謙虚
  • Respect - 尊敬
  • Trust - 信頼

多分これがこの本に書かれているもっとも重要な内容だ。
チームの中にこれらの文化を根付かせないとうまく行かない。
逆にうまくいってないチームや組織というのは、これらの何かが欠けているらしい。
個人的な経験と照らし合わせてみても、その通りだと思う。

天才の神話

リーナスやストールマンは天才だと言われているが、彼らの本当のスゴいところは、チームやコミュニティをうまくリードしたところだという話。
彼ら個人の技術力も素晴らしいのかもしれないが、確かに今のLinuxやEmacsの業績は彼ら達だけでは成し得なかったのかも。

サッカーでもチーム戦術=天才個人みたいな選手は、マラドーナぐらいだって言われることがあるけど、実際問題そういうものかもしれないな。
守備が免除されるのはマラドーナだけなのと同じように、いくら攻撃に非凡なものを持っていても、守備はちゃんとしない奴は使われなくなるもんなあ。

隠したらダメになる

未完成で不完全なコードを隠したくなる気持ちはわかるが、隠していても何も良いことが無いのでオープンにすべききだという話。
コードに限らず、アイデアなどのあらゆることを隠し続けた結果、間違っていた場合の存在は大きくなってしまう。
これ何にでも通じそうなので、肝に銘じておきたいところ。

ミッションステートメント

複数人で何か作業をする時には、必ず原点に立ち戻れる目的の共有が不可欠だということ。
これをセンス良く考えられると良いんだけど、なかなか難しい。
大きなトラックをみんなでロープを引っ張るという比喩がとてもユニークで好きだった。
例えそんなシンプルな作業だったとしても、大勢の人数でことに当たる時には、目的の共有は必要なんだと思う。

効率的なミーティング

エンジニアの多くはミーティングを必要悪だと思っていると書かれていてびっくりした。
自分は、ミーティングには良いミーティングと悪いミーティングがあると思っていて、良いミーティングを体験さえすれば、ミーティング自体に対してネガティブな印象を持つ人は居ないだろうと考えていたから。
もし、必要悪と考えられていることが一般的なんだとしたら、まずそこの認識を改めるところから始めないといけない。
ミーティングを行うのにスキルが必要だという認識があんまりないのが原因な気もする。

ゾーンという概念

これは文中にさらっと出てきただけなんだけど、印象的だった。
スポーツ選手からよく聞く「ゾーン」という表現が本書にも出てきて、とてもびっくりした。
けど確かにとても集中している状態は、スポーツ選手の「ゾーン」に近い状態なのかもしれない。

サーヴァントリーダー

これからは奉仕するリーダーが必要で、チームを管理するマネージャーは古いということらしい。
けど、奉仕するだけでは、チームは育たないというのも、実際に今までの経験上感じているので、なかなか難しい。
サーヴァントというよりは、ファシリテーターになるべきだと個人的には感じている。

アンチパターン:チームを子供として扱う

高校3年の時の担任から、一番最初の授業のときに「君たちを大人扱いする」と言われた時は衝撃的だった。
喜びよりも不安の方が大きかったことを今でも覚えている。
チームを子供として扱って、マイクロマネージメントすると、チームも子供のように振る舞うというのも、とても良くわかる。
大人として扱うように気をつけないといけない。

触媒になる

チームラボの猪子さんもリーダーではなくカタリストと呼んでいると言っていた。
上にも書いたが、それって違う言葉で言うとファシリテーターだと思うんだよなあ。

自分自身を置き換えようとする

自分の縄張りを作らない。
自分を成長させるためには、やることを変えなければいけない。
「変化は進化」は好きな言葉だ。
そのためには、自分が出来ることをどんどん他の人に委譲していくべきだ。
自分はまだまだ人間ができていないのか、このあたりの切り替えがうまく出来ていないと思う。

誰が正しいか間違っているかではなく、結論にたどり着くかどうかが重要

これは結構衝撃的で、且つ現実的なフレーズだなと思った。
正しいことをしていても、成功するとは限らないのだよな。
ベータとVHS然り。
エンジニアはどうしてもベータを作りたがると思う。

ハンロンの剃刀

無能で十分説明されることに悪意を見出すな

ということらしいが、なかなかどうして人間は難しい。

天才がコモディティ化している(Greg Hudson)

天才とはかけがえのないものだと思っていたが、どうやらコモディティ化しているらしい。
一人の天才よりも、優れたチーム文化を重視するほうが良いとGoogleさんはおっしゃっている。
とても意外だった。
が、これはGoogleのポジショントークな気がしないでもない。

3つの箇条書きと行動要請

偉い人は忙しいので、何かを伝える時は極力短くということが書かれている。
自分も是非参考にしたい。

ユーザーとの関係を管理する

やはりエンジニアとユーザーを隔離するような壁は、極力排除するのが望ましいらしい。
しかし、壁がないならないで、とてもリソースが取られてしまうのだよなあ。
この辺はよくある程度問題だな。

まとめ

とてもいい本だった。
読む時期によって、印象が変わる本な気もするので、定期的に読み直したい。
この本に書かれていることを鵜呑みにしても、多分うまく行かないので、エッセンスを試しながら取り込んでいけたらと思う。