一汁一菜でよいという提案

どこかで一汁一菜という言葉を耳にして、そんなにシンプルな料理で、健康的な食事が可能なのかと興味を持ったのが始まり。
自分がイメージしているお寺の食事も一汁一菜のようなシンプルなスタイルだった気がするのも、興味をそそられた理由かもしれない。

自分は著者の土井善晴さんという人のことをよく知らないので、純粋にこの本の内容についての感想になってしまうのだが、色々勉強されているのは感じるのだけども、自分が言いたいことに対して都合の良い情報ばかり肉付けて説明している印象を受けた。
特に日本人とは・・・みたいな文脈のところは、その傾向が強くて読んでいて少し押し付けがましく感じた。
まあ本というのは大概そういうものかもしれないし、言いたいこと説明する為には必要なロジックではあったんだろうけど。

反面、料理のところは造詣が深く流石の説得力があった。
季節の食材を使ってシンプルな食事をしましょうとか、器にはこだわりましょうみたいなのは、綺麗な写真とともに提案されると確かに素敵だなと思う反面、自分はそこまで食材に詳しくないし、食器にもこだわりを持てなさそうなので、あまり心に響かなかった気がする。
この辺りは単純に自分が想定する読者ではないのだろうな。

と、ネガティブなことばかり書いてしまったが、共感できることもたくさん書かれていた。

  • 生きることの基本は食べることだ
  • 脳が美味しいと感じる食事と身体が美味しいと感じる食事は違う
  • 一汁一菜という型を基本にしましょう
  • 「おかずがあるのが当たり前」という固定概念は最近の考え方で昔は違った
  • ご飯と味噌汁は毎日食べても飽きないので、上手く使いましょう

これらの内容はとても納得感があったし、自分の中で新しい物差しが出来た気がする。
特にハレとケという考え方はとても興味深かった。
ハレなのかケなのかということを意識することが、メリハリのある生活を送るヒントになる気がした。

自分の場合、毎日の生活の中では効率や合理性を優先しがちだし、それに喜びを感じてしまうフシがあるので、定期的にこういった価値観に触れること自体が有意義なことのように思える。
今回もこの本を読んで、生きることの基本である食事をないがしろにしては良くなと素直に思うことが出来たしね。

だからといって、全面的に日々の食事を一汁一菜にするのは、現実的にはなかなか難しそう。
なので、まずは毎食の食事をもう少し大事にしたり、気にかけたりするところから始めようかなと思う。
そして徐々にシンプルな食事がとれるようになっていけたらなと思う。

シンプルな食事の先にはシンプルな生活があり、シンプルな生き方があるのかもしれない。
それはとても素敵なことのように感じたし、気持ちよさそうに思う。
なので、まずは明日からシンプルな食事、身体が喜ぶ食事を心がけてみようかなと思った。